薬剤師 澤田さんのコラム
東林第2地区内の薬局で活躍中の薬剤師 澤田氏によるコラムです。薬の事や薬剤師、地域との関わりなど様々な事を話していただきます。
経口補水液について
2025-06-26
<経口補水液とは?>
年々暑さが厳しくなる中、高齢者の熱中症リスクは増えています。特に、のどの渇きを感じにくくなったり、トイレが心配で水分を控えてしまったり…。
経口補水液とは?
水分と電解質(塩分やミネラル)をバランスよく補給できる飲み物です。
<経口補水液は、毎日の水分補給としてはNG>
熱中症予防に経口補水液はよさそうですが、
スポーツドリンクのように、日常的に飲むものではないです。経口補水液は、体に必要な水や電解質を口から取り入れるための、病気の方のための病者用食品です。
<いつ飲めばいい?>
・暑い日の外出後や入浴後
・発熱・下痢の症状があるとき
・暑さで体がだるい
・軽い脱水のサイン(口の乾き、ふらつき、尿の減少)
!注意!
・血圧が高い人や腎臓に不安がある人は特に、塩分の摂りすぎに注意
※こんなときは病院へ
・意識がぼんやりしている
・自力で水が飲めない
・高熱やけいれんがある
<まとめ>
経口補水液は、軽度の脱水症状や体調不良時の水分補給に適しており、
「毎日飲むお茶や水」の代わりにはなりません。
“水分と塩分を同時に補う必要があるとき”に最適であり、日常の水分補給は、水・麦茶・ほうじ茶などで。使い分けが大切です。
電子処方せんについて
2025-05-22
電子処方せんとは
今回は電子処方せんについて、お話ししたいと思います。
ただ、この電子処方せんはまだまだ途上段階で、普及していないのが現状ですので、早めの情報提供となります。仕組みについては今後も変わる可能性はあることをご留意ください。
【電子処方せんとは】
電子処方せんとは、これまで紙で発行していた処方せんを電子化したものです。
処方せんのデータを電子化することにより、医療機関・薬局がお薬の情報を電子データでやりとりができるようにする仕組みです。
患者さんにとって、自身の薬剤情報に基づいた医療を受けられるようになり、より安心して薬を服用することができるようになります。
(※)医師等が他の医療機関・薬局の処方・調剤情報を確認するためには、患者さんの同意が必要です。
メリットとデメリット
【メリット】
- 薬の重複や飲み合わせのチェックができる
- 薬局での受付がスムーズになる
- 処方せんを紛失するリスクがなくなる
【デメリット】
- 利用できる病院やクリニック、薬局が限られる
- データ管理に関するセキュリティ対策が不十分である場合、患者さまのプライバシーが侵害される可能性がある
- システム障害や通信トラブルで使えないときがある
厚生労働省からのお知らせ
マイナ保険証について
2025-03-31
お手元の健康保険証は、有効期限までの間、最長1年間 使用できます。
※後期高齢者医療保険加入者の方の有効期限は令和7年7月31日となりますのでご注意ください。
当分の間、マイナ保険証を保有していない(マイナンバーカードの健康保険証利用登録をしていない)方全てに、現行の健康保険証の有効期限内に「資格確認書」が無償で申請によらず交付されます。
マイナ保険証のメリット
① データに基づくより良い医療が受けられる
② 手続きなしで高額療養費の限度額を超える支払いが免除される
③ マイナポータルで確定申告時に医療費控除が簡単にできる
薬局では薬の併用の確認、重複している薬のチェックができより安心安全にお薬が飲めるようになります。
マイナ保険証への本格移行を開始した2024年12月の利用件数は
◎6,220万件/月
◎6,220万件/月
◎239万件/日 となっています。
医療機関・薬局に行かれる際は、マイナ保険証をご利用ください。
インフルエンザ治療薬について
2025-01-14
チェック重要
インフルエンザ治療薬
インフルエンザ治療薬は、体の中のウイルスを退治する薬では無く、ウイルスの増殖を抑える薬です。そのため、ウイルスが十分に増えていない、「発症から48時間以内」に使用する必要があります。インフルエンザが疑われる症状が出た際には、医療機関を受診して検査をしてもらいましょう。ただ、感染初期(発熱後6時間以内)にはウイルスが少なすぎるために検査で陰性と判定されることが多くあります。
インフルエンザ治療薬の服用を発症から48時間以内に開始すると、発熱期間は通常1~2日間短縮され、鼻やのどからのウイルス排出量も減少します。なお、症状が出てから2日(48時間)以降に服用を開始した場合、十分な効果は期待できません。
インフルエンザに対する治療薬としては、下記の薬があります。
一般名(商品名) | 剤形 | 投与回数 | ジェネリック、その他 |
オセルタミビルリン酸塩(タミフル®等) | カプセル 粉 | 1日2回、5日間 | ジェネリックあり |
ザナミビル水和物(リレンザ®) | 吸入 | 1日2回、5日間 | ジェネリックなし |
ペラミビル水和物(ラピアクタ®) | 点滴 | 単回投与 | ジェネリックなし |
ラニナミビルオクタン酸エステル水和物(イナビル®) | 吸入 | 単回投与 | ジェネリックなし |
バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ®) | 錠剤 | 単回投与 | ジェネリックなし |
アマンタジン塩酸塩(シンメトレル®等) | 錠剤 | 1日1~2回、 5日程度 | ジェネリックあり A型にのみ有効 |
※使用する際には用法、用量、期間(服用する日数)を守ることが重要です。
その他、インフルエンザ初期に効果のある、漢方薬の麻黄湯や解熱鎮痛薬を組み合わせることもあります。市販薬で対応する場合は必ず薬剤師にご相談ください。
インフルエンザの予防
・ワクチンの接種
インフルエンザワクチンの接種により、感染する可能性を低くさせる、感染した際に重症化する割合も低くできます。ワクチンの効果が現れるまでは接種から2週間程度かかりますので、早めの摂取するようにしましょう。
・手洗い、うがい、マスクの着用
うがい、手洗い、またマスクの着用はインフルエンザの予防だけでなく、他のウイルスや細菌からの感染予防の基本となります。日々心掛けましょう。
参考:厚生労働省 令和6年度インフルエンザQ&A
北海道薬剤師会 インフルエンザウイルス感染症の予防と治療に関して
オーソライズド・ジェネリックについて
2024-12-12
注目チェック
オーソライズド・ジェネリックについて
前回10月から始まっている選定療養について書かせていただきました。
調剤薬局においてお薬は先発品にしますか?後発品(ジェネリック)にしますか?先発品だと自己負担分が発生しますよと言われた方もいるのではないでしょうか?
「ジェネリックに変えても効果は同じよね」と変更する方、「以前ジェネリックで合わなかったのでこのまま先発がいいわ」と継続の方と様々です。
添加物とか作り方が違うからジェネリックは嫌だという方もいますが、そのような方へお勧めなのが、オーソライズド・ジェネリック(AG)です。
ジェネリックは「有効成分が先発品と同じ」薬ですが、その中でもオーソライズド・ジェネリックは先発品メーカーから「許諾を受けたジェネリック」という意味です。英語でAuthorized Genericと書きます。略して「エージー(AG)」とも呼ばれています。
オーソライズド=許諾を受けた
AGは、先発品メーカーから許諾を得て後発品メーカーが製造した、先発医薬品と原薬、添加物や製造方法などが同一の医薬品のことをいいます。
開発にかかる費用や時間が削減できるため、ジェネリックと同じく薬剤費の負担を下げられるのが大きな特徴です。
細かいところですが製造されるプロセスの違いでおもに3種類に分けられます。
| 有効成分 | 原薬 | 添加物 | 製法 | 製造工場 | 製造技術 | |
| AG1 | 同一 | 同一 | 同一 | 同一 | 同一 | 同一 |
| AG2 | 同一 | 同一 | 同一 | 同一 | 異なる | 異なる |
| AG3 | 同一 | 異なる | 同一 | 同一 | 異なる | 異なる |
| 一般的なジェネリック | 同一 | 異なることがある | 異なることがある | 異なることがある | 異なることがある | 異なることがある |
全てのお薬においてAGはあるわけではなく、また薬局や病院のお薬の採用や在庫によりおいていない場合もありますが、ジェネリックに変更時にAGはありますか?と尋ねてみるとよいのではないでしょうか。










