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薬剤師 澤田さんのコラム

薬剤師 澤田さんのコラム

東林第2地区内の薬局で活躍中の薬剤師 澤田氏によるコラムです。薬の事や薬剤師、地域との関わりなど様々な事を話していただきます。
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お薬手帳

2023-08-22
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お薬手帳について

 

どんなお薬を、いつ、どこで処方してもらったかを記録しておくための手帳です。医師、歯科医師、薬剤師はこのお薬手帳を確認し、薬の重複や、薬の副作用、相互作用などを発見することができます。

「いつも同じ病院、同じ薬局に行っているからなくてもいいわ」ではなく、

急病時や災害時にも役に立ちます。特に常用薬がある方は、お薬手帳を作成し、医療機関に行くときは持参をしてください。欲を言えば、常に携帯しておくことをお勧めします。最近では、電子お薬手帳の普及もしていますが、すぐに確認できるような設定にしておくと良いです。

またOTC医薬品の購入時やワクチンの集団接種などの際にも持参すると薬の飲み合わせ等が確認できます。

記載に関しては、処方された医薬品を薬局でお薬手帳にシールの貼付をしますが、それ以外にOTC医薬品やサプリメントの記録、副作用の記録、アレルギーの記録をご自身でしておきましょう。

医師や薬剤師に伝えたいことなど、メモ書きも残して良いです。

お薬のことの記載だけではなく、健康手帳として利用していくのが良いと思います。

まだお薬手帳がない方はかかりつけ薬局でもらえますので、ご相談ください。

相模原市薬剤師会のホームページにお薬手帳に関することが詳しく載っています。Q&Aもありますので、参考としてください。

 

お薬手帳とは|公益社団法人 相模原市薬剤師会|神奈川県|相模原市| (sagami-yaku.or.jp)

セルフケア・セルフメディケーション

2023-07-28
注目オススメ
自分の出来る範囲で、自分の面倒をみる

皆さん、病院に行くほどでもないし、薬を飲むほどでもないなというちょっとした体調不良のときはどうしていますか?

今日は早めに寝ようとか、寒いから湯船にゆっくりつかろう、おなかの調子が悪いから油っこいものを控えて、消化の良いものを食べようなどおこなってのではないでしょうか。

このように自分のできる範囲で自分の面倒をみることがセルフケアです。セルフケアの基本は、①十分な休養を取ること。②適切な栄養を摂ること。③適度に運動をすることです。

体重計や血圧計を用いて自分自身の体の状態を数値で把握する事、セルフマッサージをする事、最近ではスパに行って、サウナに入り体の血液循環を促進する事もセルフケアにあたると思います。

普段から十分睡眠をとり、食事内容に気をつけ、適度な運動を行うことが基本であり、自分の健康に責任を持とうとする意識・自覚が必要です。普段からセルフケア、つまり養生を行う事で自分の体を把握することにつながり、ちょっとした体調不良にもすぐに気づけます。

それでも風邪をひいたり、けがをする事はあります。そんな時はOTC医薬品を上手に利用し、自分で手当てするセルフメディケーションが役立ちます。


自分の身体を把握する

前回のコラムでセルフメディケーションについて少しふれました。自身の健康に責任を持ち軽度な体の不調は自分で手当てすることでしたね。このセルフメディケーションでも自分の体を把握する事が重要です。自分の健康状態を確認し、健康管理の意識を高めましょう。

ポイントとして

①病気や薬について正しい知識をつけることが必要

 ⇒軽度な不調であっても、どのOTC医薬品を使えばいいかなど知識は必要となります。

②かかりつけ薬剤師をもつ

⇒症状や医薬品についてわからない場合は、薬剤師がサポートします。OTC医薬品で対応するか、受診するか迷う場合は薬剤師に相談してみてください。

③OTC医薬品を使用する場合は用法用量を守る

④セルフメディケーションで対応できないときは、病院へ受診する

またOTC医薬品を購入する場合や相談する場合は、普段飲んでいる薬があるなら、お薬手帳を持参するようにしましょう。OTC医薬品でも飲み合わせが良くない薬や病態があります。



薬について  れもん薬局 澤田 寛之氏 (2)

2023-06-23
注目オススメ
OTC医薬品
OTC医薬品は、医薬品の含有する成分を、使用方法の難しさ、相互作用(のみ合わせ)、副作用などの項目で評価し、分類されています。
OTC医薬品分類対応する専門家販売者から
お客様への説明

お客様からの
相談への対応
インターネット、郵便などでの販売

要指導医薬品薬剤師書面での情報提供(義務)
義務
不可
一般用医薬品第1類医薬品
第2類医薬品
薬剤師または
登録販売者
努力義務
第3類医薬品
法律上の規定なし

要指導医薬品
薬局・薬店で処方せんなしに購入することができますが、医薬品として取り扱いに十分注意を要することから、購入の際には、薬剤師が購入者の情報を聞くとともに、書面による説明を行うことが原則とされています。そのため、インターネットでの購入はできません。十分な使用実績があり、有効性・安全性が評価された結果、副作用の発生状況などからみて、医療用医薬品をOTC医薬品に切り替えた、スイッチOTC医薬品と呼ばれるものがあり、このスイッチOTCは原則3年間要指導医薬品に分類されます。
第1類医薬品
副作用や薬の飲み合わせのリスクから、特に注意を必要とする医薬品です。薬剤師からのみ購入することができ、購入時に必ず薬剤師より薬の説明や注意事項の確認があります。
第2類医薬品
副作用や薬の飲み合わせのリスクから、注意を必要とする医薬品です。薬剤師または登録販売者から購入することができ、購入時に販売者より使用についての説明が行われる場合があります。
第3類医薬品
リスクの程度が比較的低い医薬品で、薬剤師または登録販売者から購入することができます。使用について不明な点や疑問点がある場合は販売者に相談して下さい。
セルフメディケーション
OTC医薬品分類の表に対応する専門家のところで、薬剤師または登録販売者と記載があります。登録販売者というのは、2009年より誕生した一般用医薬品(市販薬)の販売に必要な専門資格です。登録販売者は一般用医薬品のうち第2類医薬品と第3類医薬品を販売することができます。一般用医薬品の中でリスクの高い第1類医薬品については薬剤師にしか販売が認められていませんが、該当する品目は全体の1%程度に留まります。
つまり、登録販売者は流通している市販薬のうち、かなり多くの品目を取り扱うことができます。

OTC医薬品は、薬局・ドラッグストアなどで自分で選んで購入できる薬です。上手に活用しながら健康維持に役立てて下さい。自分自身の健康に責任を持ち軽度な体の不調は自分で手当てすることをセルフメディケーションと言います。
OTC医薬品を上手に活用しながらセルフメディケーションを実践し健康維持に役立ててください。ただし使用しても全く症状が改善しない、症状が重いといった場合には医師や薬剤師に相談しましょう。
次回はこのセルフメディケーション・セルフケアについてお話したいと思います。

薬について れもん薬局 澤田 寛之氏 (1)

2023-06-19
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薬について(定義)
「薬」と聞いて、一般的に病気の治療に用いるものと考える方が多いのかなと思いますが、試薬、農薬、毒薬、火薬、爆薬など「薬」のついた言葉はいくつかあります。今回は薬剤師として、病気の治療に用いる「薬」つまり「医薬品」についてお話ししたいと思います。

まずは医薬品の定義から、お話しします。
医薬品の定義は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)」という長い名前の法律によって記されています。

1.日本薬局方(にほんやっきょくほう)※に収められているもの 
※主要な医薬品の規格を統一して品質を保証するための公定書
2.人または動物の疾病の診断、治療または予防に使用されることが目的とされているものであって、機械器具等でないもの(医薬部外品及び再生医療等製品を除く)
3.人または動物の身体構造または機能に影響を及ぼすことが目的とされているものであって、機械器具等でないもの(医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品を除く)

定義は「へ~っ」と思っていただければいいかと思います。



医療用医薬品と一般医薬品について
医薬品を使う目的は様々ですが、「治す、緩和する、予防する、検査する」の4つに大別できます。分類としては医療用医薬品と一般用医薬品の2つに分けられます。
例によって、定義からお話しします。

医療用医薬品一般用医薬品
定義
医師若しくは歯科医師によって使用され又はこれらの者の処方せん若しくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品をいう。
医療用医薬品として取り扱われる医薬品以外の医薬品を言う。
すなわち、一般の人が薬局等で購入し、自らの判断で使用する医薬品であって、通常、安全性が確保できる成分の配合によるものが多い。
厚生労働省:医療用医薬品と一般用医薬品の比較について(mhlw.go.jp)

医療用医薬品は、処方箋(しょほうせん)に基づいて、薬剤師が調剤して渡される薬なので処方薬とも言われます。患者さん一人ひとりの体質や症状に合わせて薬の種類や量が決められるので、処方されたとき以外、また処方された人以外には服用できません。

一般用医薬品は、ドラッグストアや薬局、薬店などで処方せん無しで買える医薬品のことで、以前は大衆薬と呼ばれていました。最近は市販薬やOTC医薬品と呼ばれることもあります。英語の「Over The Counter(オーバー・ザ・カウンター)」の略語で、対面販売で薬を買うことを意味しています。    →次回へ続く


【薬局】について

2023-05-29
薬局の種類と特徴
今回は「薬局のこと」について簡単にお話したいと思います。
薬剤師のことと少し重複する点もあります。
薬局は薬を売るお店ですが、保険薬局・調剤薬局・ドラッグストア・薬店など呼び名は色々あります。

先にまとめ、後で解説をしていきます。
薬局
調剤が出来る、OTC(※)販売もできる
調剤薬局調剤ができる薬局の通称
保険薬局保健調剤ができる薬局
ドラッグストア=薬店薬店 調剤ができない、OTC販売は出来る(調剤併設型のドラッグストアもある)
※(OTC:Over the Counter 一般用医薬品のこと)

店名に「薬局」を使用する場合は薬剤師が常駐し、薬を調剤するための調剤室が必要となります。さらに薬局は医療法で「医療機関の一つ」と位置付けられており、開設には都道府県知事への届け出を行わなくてはいけません。
【保険薬局】
「保険薬局」は保険診療に基づいて医師の発行する処方箋に従い、調剤を行う薬局のことです。世間では「薬局」としてイメージされているのは保険薬局かと思います。
保健薬局となるには、地方厚生局の指定が必要となります。
保健薬局となることにより、健康保険での一部負担金(1割~3割)を窓口で支払うことになります。健康保険証の提出によって健康保険で診察を受ける資格があるかどうかを確認します。
病院や診療所、保険薬局も保険医療機関となります。

そのため保険薬局においても、毎月保険証の確認を行っております。保険証の提示がない場合は10割負担となる可能性があることをご注意ください。
【調剤薬局】
「調剤薬局」は法律上の正式な名称ではありません。通称であることを知っておいてください。


関連法規許可・指定の権限所管
薬局薬事法都道府県知事都道府県、保健所
保健薬局健康保険法厚生労働大臣厚生労働省、地方社会保険事務所
【ドラッグストア】
「ドラッグストア」は一般用医薬品を中心に扱っていて、薬だけでなく日常生活用品や食品も幅広く販売しています。皆さんも日常的に利用されているかと思いますが、私も利用しております。
近年では保険薬局が併設されている店舗が増えており、処方箋調剤もおこなっており、ドラッグストアと保険薬局の垣根はなくなりつつあります。

上記以外でも漢方薬局・漢方薬店・相談薬局があり、薬剤師だけでなく、登録販売者がいるところもあります。

表記や店舗での違いは色々ありますが、一番大切なのは薬のことや健康のことで相談しやすい薬局や薬店、薬剤師に出会うことかと思います。上手に薬局を利用することで、より豊かで健康な生活がおくれるようにしましょう。
社会福祉法人 山久会
東林間シニアクラブ

〒252-0302
神奈川県相模原市南区上鶴間6-6-1
TEL:042-767-2210
FAX:042-767-2209

社会福祉法人 山久会
保育園 東林間ジュニアクラブ

〒252-0302
神奈川県相模原市南区上鶴間6-6-23
TEL:042-746-1677
FAX:042-746-1679
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